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2022/08/08

課題解決への熱量あふれる起業家を応援し、 本当に困ったときに頼られる存在でありたい

課題解決への熱量あふれる起業家を応援し、 本当に困ったときに頼られる存在でありたい

デライト・ベンチャーズ  ベンチャー投資事業インタビュー

デライト・ベンチャーズには、本業の傍らで起業にチャレンジできる環境を提供する、ベンチャー・ビルダー事業と、純投資を行うベンチャー投資事業の2つの事業があります。本記事では、シード・アーリーフェーズのスタートアップを主な対象に純投資を行うベンチャー投資事業で責任者を務めるベンチャーキャピタリストの永原と、同じくキャピタリストの山下に、事業の魅力ややりがいについて聞きました。

大きな課題を解決し、世界を舞台に活躍できるスタートアップを支援したい

ーベンチャー投資事業では、どのような領域に投資していますか?

永原デライト・ベンチャーズは、起業家が世界で活躍するのを全力で支援するベンチャーキャピタルです。ベンチャー投資事業ではシード・アーリーステージの優良なスタートアップを中心に現在37社に投資をしています(内グローバル5社、非公開企業含む※2022年7月末現在)。

特に以下の領域を中心に、日本から世界に向けて大きく価値を提供し、世界を舞台に活躍できるような企業に投資したいと考えています。

具体的には「情報の非対称性を解消するビジネス(例:マーケットプレイス)」「社会生産性を劇的に改善するビジネス(例:SaaS)」「サステイナビリティに直接貢献するビジネス(例:クリーンテック)」の3領域。短期的な利益や小さい規模での上場ではなく、1,000億円を超える大きな課題を解決する事業を目指し、世界へ羽ばたく日本発のスタートアップを目指し、幅広く投資活動を行っています。

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デライト・ベンチャーズ プリンシパル 永原健太郎

キャピタリストとして3社目、VCの立ち上げという新たな挑戦へ

ーどういうきっかけで、キャピタリストの仕事に興味をもったのですか?

永原学生時代に日経新聞でベンチャーキャピタリストのインタビュー記事を読んだことがきっかけです。「お金を投資するかたちで新しいサービス創造を支援をする仕事があるのか」と興味を持ちました。

大学院では金融工学を専攻していたのですが、ITにも興味があり「金融×IT」分野の仕事に関心を持ちました。そこでは、社会人も多く学んでおり、同期が起業して不動産ファンドを作ったり、教授がゴールドマン・サックス日本支社社長だったりと、投資や起業が身近にありました。

「金融×IT」の夢を実現するべく2007年4月に新卒でサイバーエージェントに入社、2009年2月までキャピタル部門に在籍しました。当時は、株価予想サービス、FX、VC投資の3つの事業があり、僕以外は中途入社の方や複数事業部を経験された方が多く、新卒1人目として様々なキャリアのある方々から多く学ぶことができました。

その後、日本政策投資銀行の投資会社である、DBJキャピタルを経て、デライト・ベンチャーズに2019年の立ち上げから参画しました。マネージングパートナーの南場智子から、ファンドの立ち上げを手伝って欲しいと声をかけられたとき、新しい挑戦にワクワクしたのを覚えています。

設立から約3年、起業家出身のパートナーを持つベンチャーキャピタルならではの強みを活かし、起業支援・投資先の起業家サポートなど様々なチャレンジをしてきました。

海外留学時に感じた社会におけるスタートアップの存在感の大きさに刺激を受け、キャピタリストとしてのキャリアを選択

山下私も、金融やM&Aに対する興味を学生時代から強く持っていました。というのも、堀江貴文さんや孫正義さんと同じ出身高校という縁もあり、特に高校から大学時代にかけて、M&A関連のニュースや報道を目にする機会が多く、この世界で頑張っているOBに刺激を受けていたんです。

挑戦を続ける先輩達に惹かれ、大学は東京大学経済学部を選びました。投資に関わる仕事をしたいと、就職活動では投資銀行に絞るも、リーマンショックの影響で募集は激減。一方、他の業界を見てみると、アドバイザーではなく事業会社としてグローバルで多くのM&Aを実行している総合商社という存在を知り、ご縁もあって三菱商事に入社しました。

商社では、食料ビジネスの穀物事業を担当し、事業投資(M&A)を含むファイナンス・経理関連業務やブラジル駐在でのPMIと一通り経験しましたが、経営の世界をより深く勉強してみたくなり、ボストン・コンサルティング・グループへ転職。主に新規事業立ち上げやM&Aのプロジェクトを経験し、在籍中にINSEADのMBAプログラムにも留学しました。

留学先のシンガポールやフランスではスタートアップが盛り上がっており、それを支援するベンチャーキャピタルの面白さを知り、初めてキャリアとして意識するようになりました。キャピタリストへのキャリアチェンジを目指し転職活動を行い、2021年デライト・ベンチャーズへ入社しました。今は、グローバルに活躍するスタートアップを輩出することを目標に、スタートアップ投資とその支援を行っています。

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シニアアソシエイト 山下 昌紀

起業家の声に耳を傾け、どんな些細なことでも相談してもらえるように

ーキャピタリストとして、大切にしていることは何ですか?

永原:起業家の方との信頼関係を何よりも大切にしています。キャピタリストへの期待値は起業家によっても異なるので、コミュニケーションを取りながら、相手が求めているものを見極めつつ、寄り添えるよう心がけています。

スキル云々よりも、どんな些細なことでも相談してくれたり、本当に困った時最終的に泣きついてもらえたりするような存在でありたい、そう強く思っています。「キャピタリストとして向いている人は?」と面接の場などでもよく聞かれますが、決まった答えはなくて自分が起業家に対してどのような価値提供ができるのか、この本質的な部分が、相手のニーズと合うかが全てなんじゃないかなと。

相手が求めていることを聞き、自分のできる役割を明確に伝えた上で投資することが何より大切だと思います。逆に、過去、自分がモヤっと感じたことに蓋をしたまま、相手に伝えずに後悔したケースもあります。独りよがりで仕事をしても、絶対にうまくいかない。キャピタリストが前面に出ることは少ないけれど、自分のことを相手に知ってもらう努力は、信頼関係を築く上で常に必要かなと感じます。

キャピタリストという職業は、市場に生かされている仕事だと僕は思います。スタートアップ投資のリターンは10年後にならないと分からない、その不安定さを持ちつつ、だからこそ今、全力で起業家に向き合っていけたらと思います。

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山下日本のスタートアップエコシステムを今後、より一層発展させていくこと、そして日本からグローバルに活躍する起業家・スタートアップを輩出することに貢献出来ればと思っています。

大前提として、ベンチャーキャピタルは金融業なので、LP(※Limited Partner=ファンドへの出資者)からお金をお預かりし増やして返す必要があります。そのためには、起業家に成功をしていただく必要がある。ですから、起業家の成功確率を1%でも上げるためなら、黒子的存在になってやれることは何でもやりたい。それは永原さんのように、弱音や不安を打ち明けられる存在になるということかもしれないし、逆に何もせずに任せることかもしれない。もしくは、適切な専門家を紹介することかもしれない。キャピタリストが提供できる価値は、起業家によってケースバイケースです。

起業家に合わせて支援内容や向き合い方を変えることも、ときには大切です。ハンズオフでうまくいくならそれでもいい。自分はコンサル出身なので事業モデルを構造化してロジカルに整理・分析したり、起業家と議論しながら事業戦略を一緒に考えたりするのが得意。一方で永原さんは人にとことん興味があって、起業家への向き合い方がとにかく密!キャピタリストとして見習うべき点も非常に多いです。

永原:山下さんとは、タイプは真逆で思考回路も違うけど、目指すところや最終結論は似通っていることが多いんです。投資先の検討で揉めることはあまりなく、ブレがない。なのでお互いを補完しあう最高のチームだと思っています笑。

課題解決への熱量を持った起業家を応援したい

ー今後、どのような事業や起業家を応援していきたいですか?

永原:先ほどお話した、デライト・ベンチャーズの投資方針を大前提としつつ、私は以下の視点でみています。

1つ目は「デライト」という名前が表しているように、その会社が提供しているサービスが「ビッグデライト(大きな喜びや楽しみ)」を世の中に提供することができるかどうかです。その商品やサービスが存在することで、世の中にどれだけの喜びや価値を提供できそうか、ユーザーに本当に支持される事業か?という観点で見ています。

2つ目は何故この事業をこの人がやるのか、という創業者の思いや湧き出る熱量ですね。起業家と事業はすごく近い。課題に対してどのくらい熱量を持ち、変えたいと思っているのか、またその思いにキャピタリストが共感できるかが、とても大事です。事業領域に対して誰よりも詳しく、誰よりも体験価値を持っているか。なぜその事業にコミットしたいのか、その熱意の理由を教えていただきたいです。

toB領域に関しては、業界の構造が変わる、プラットフォーマーに近いビジネス領域が好きです。既得権益にまみれた領域の改革とか。一方でtoC領域については、人々の生活を変えるほどの影響力を持つ――例えば「メルカリ」のような、新しい産業を生みだす事業に興味があります。

山下私は、起業家は思考体力が一定あることは重要だと考えます。様々な優れたサービスがある日本という恵まれた社会の中で新たなサービスを生み出す上では、日々深く考えPDCAを高速で回せるだけの思考力と粘り強さがあるか、面談の際に見るようにしています。もう一点はチャームというか、人に好かれる力があるかどうか。キャピタリストとは5年10年と長いスパンで付き合っていくことになりますし、起業家のキャラクターによって、人を集める力も変わってくる。愛嬌がある、人間力の高い人は強いです。

事業領域としては、商社に長く身を置いていたこともあり、製造や物流、不動産、金融、ヘルスケアなど、伝統的な既存産業の非効率をDXでどのように解決していくかに興味があります。また、どちらかと言うとtoC領域よりもtoB領域に関心が向く傾向にはあります。たとえば、有名なスタートアップで言うと、「SmartHR」のような全業種が対象になるバックオフィスの非効率を解決していくみたいなビジネスはいいなと思いますね。製造業の在り方を変えようとしているCADDiなども興味深いと思っています。

一方でキャピタリストとして働くようになってから、toC領域のビジネスの面白さも感じるようになりました。デライト・ベンチャーズの投資先でもある「カウシェ」や「Mesh」のような従来の消費者行動を変えるような事業は非常に面白いと思います。産業構造を大きく変革したいなど、大きなビジョンを持っている起業家と一緒に仕事ができたら嬉しいです。

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成長途上のデライト・ベンチャーズとともに進化していけるチームへ

ー現在、採用募集中とのことですが、今後キャピタリストを目指す人へメッセージをお願いします

永原:デライト・ベンチャーズは、まだまだ成長途上のベンチャーキャピタルですから、自分も含めて、常に進化していける集団でありたいです。僕たち二人とはまた違うタイプがいてくれると面白いですね。

山下:チームとして業界で評価されるベンチャーキャピタルになれたらと思います。お互いが自分の強みを活かして補完しあいながら、成長できるチームを目指したい。専門領域の違いなのか、年代の違いなのか…、様々な違う切り口で新しい風を吹き込んでくれる優秀な仲間を募集しています。

▼キャピタリストの応募はこちらから
⁠採用情報:キャピタリスト(アソシエイト・シニアアソシエイト)

<プロフィール>
●永原 健太郎 プリンシパル
⁠2007年中央大学専門職大学院(ファイナンス専攻)修了後、サイバーエージェントに入社し投資部門に配属。その他、SEO部門において営業及びコンサル、メディア事業(Ameba)のマーケ部署にてメディア分析や戦略設計、マネジメントに従事。2017年に、日本政策投資銀行の投資会社DBJキャピタルにてベンチャー投資を再開。toCからtoBまで幅広く投資活動を行う。 2019年デライト・ベンチャーズの立ち上げから参画、プリンシパル就任。ベンチャー投資の責任者を務める。

●山下 昌紀 シニアアソシエイト
東京大学経済学部卒業後、2010年に三菱商事入社。主に食糧(穀物)事業に係る連結決算、事業投資(M&A)、予実管理等に従事。ブラジル駐在も経験し、現地企業買収後のPMIの一貫として経営計画策定、内部統制導入等を現地でリード。その後、ボストン・コンサルティング・グループに入社。新規事業立ち上げ、M&A支援(ビジネスDD, PMI)を中心に幅広いプロジェクトを経験。在籍中にINSEAD(MBA)へ留学。2021年7月にデライト・ベンチャーズに入社し、キャピタリストとしてスタートアップへの投資・投資先支援等を担当。

取材・文:馬場 嘉代子(Kayoko Baba)
編集:杜多 真衣(Mai Toda)
撮影: 織田 桂子(Keiko Oda)